丹波市お試しテレワーク ブログ

丹波市にお試し移住したテレワーカーさん達の、滞在中の体験を発信するブログ

濃い経験に繋がった丹波市のお試しテレワーク

兵庫県加古川市でICTとマーケティング関係の仕事をしている高橋と申します。

里山で暮らす夢を持ち始めて早3年―これといって大きな動きはなかったのですが、妻が色々調べてくれたのがきっかけで1週間ほど丹波市へ移住体験をすることになりました。ここでは体験を通して得たものや感じたことなどをお伝えできればと思います。

 

丹波市のお試しテレワーク

移住体験に踏み切ったのはこの制度が決め手でした。お試しテレワークとは「移住イメージの醸成、移住後のギャップ解消」を趣旨とした支援活動で、働く場所と住まいを無償提供してもらいながら仕事・生活の両面で地域コミュニティとの密接な関わり合いができるスグレモノです。

 

移動~シェアハウスで宿泊~農業体験

初日は午後から出発し、春日町農家民宿兼シェアハウス「フラワーハウス」に泊めてもらいました。農業体験ができる他、オーナーの花田さん自身もIターン移住者である興味深いところです。後述の「たんば移充テラスTurn Wave」の中川さん一家が来られ、にぎやかな夕食となりました。地元野菜の煮物やサラダ、鯖寿司、漬物などなど、食材の大半はご近所の方から提供してもらったものだそうです。「田舎あるある話」ですが、きっと花田さんの人徳もあるのだろうなと思いました。美味しい日本酒をいただきながら丹波の魅力と移住者事情、地域の方とのコミュニケーションに必要な心構えなどを教わりました。お酒の銘柄を覚えたつもりだったのですが、記録を怠ったため忘れてしまいました。素敵な内装やお子様の心をくぎ付けにする大きな黒板も取り忘れるという、初日にして痛恨のミスを犯してしまいました。

フラワーハウスでいただいた晩御飯

翌朝は農業体験。畑のある花田さんのご両親の住まいへお邪魔しました。ご両親もIターン移住をされているのが驚きです。手袋と長靴をお借りし、畑ではダイコン、ハクサイ、カブ、コールラビなどを収穫しました。広々とした畑が楽しかったのか、息子が終始はしゃいでいました。その後、お手製のおやつとお茶をいただきながら世間話をし、寛がせてもらいました。花田さんたちのやさしい心遣いと人当たりの良さが心地よく、ついつい長居してしまいました。

畑への道のり

 

丹波少年自然の家丹波市春日庁舎

二日目以降は、丹波市青垣町にある社会教育施設丹波少年自然の家」でお世話になりました。山と人里とを隔てる大きな敷地は、まさに里山の醍醐味。

チェックインと荷物運びを終えたら、お試しテレワークの窓口である「たんば移充テラスTurn Wave」へ挨拶に向かいました。場所は市内の春日庁舎で、いわゆるお役所のようなところなのですが、通りすがりの僕たちに「こんにちは」と声をかけてくれる方がほとんどで、温かみのある対応に衝撃を受けました。窓口の中川さんも戸田さんも移住された方だと聞いて、心強いと思いました。それから宿に戻り、夕食と入浴を済ませました。貸し切り状態の大浴場が何とも贅沢で、はしゃぎながら浴槽を歩く息子の姿にほっこりしました。

丹波少年自然の家

3ROASTERY~デスクワーク

三日目は中川家のマイクさんのコーヒー焙煎所「3ROASTERY」に行きました。豆の個性を味わえるシングルオリジンコーヒーが特徴で、モカが好きな僕はエチオピアを美味しくいただきました。サービスのビスコッティがとてもよく合います。この日から僕はたまっている仕事、妻は物件探し、という風に別行動が始まりました。

 

3ROASTERY

青垣町~白毫寺

四日目は物件探し、妻の父の墓参り、親戚とのランチなどをしました。僕は物件を一つしか見ていないのですが、なんとなく自然豊かな青垣町に心が惹かれるようになりました。

 衣川會館

五日目はコワーキングスペース「衣川會館」で仕事を進めさせてもらいました。元は由緒ある古民家らしく、開放感のある空間と良い意味で古風な佇まいが魅力的です。便乗でオーダーしたランチ(確か黒井屋さん)の鍋焼きうどんが絶品でした。運営の出町さん、恒松さんの人柄が素敵で、青垣町に移住したい気持ちが強まりました。

 

コワーキングスペース「衣川會館」

こもってデスクワーク

六日目は妻と息子が外出、僕はひたすら仕事を進めることにしました。パソコンとネット環境さえあれば仕事はできるのですが、モニター一台の環境が長らく続く状況にもどかしさを感じました。ただ、ここさえ克服できれば、本当の意味で場所を選ばない働き方ができるとも考えられますので、良い経験ができました。

 

三心五観~COMMUNECA TAMBA

七日目。検討中の人を含む移住者の交流を兼ねた味噌づくりワークショップがあると聞き、参加しました。初対面の人との交流は苦手ですが、場所が何かと接点のある三心五観でしたので安心していました。厳選された材料で味噌を作り、美味しい重ね煮のランチをいただきました。食後は息子のボール遊びに付き合っていたため、ほぼ交流はできませんでしたが、妻が話に混ざっている様子でしたのでありがたいと思いました。

味噌づくり

それから、近所のCOMMUNECA TAMBA(コミュンカタンバ)で行われているDIYワークショップを見学しに行きました。ざっくり説明すると「DIYで古民家を再生し、地域とのつながりの場や思い思いのスペースとして活用しよう」という丹波古民家再生プロジェクトの一環で、以前からたまに顔を出させてもらっています。その頃はまだ「丹波に住もう」とは考えていませんでしたが、点々とした関係性がつながっていく不思議な縁のようなものを感じました。

 

有限会社田舎暮らし~帰宅

最終日は朝8:00にチェックアウトし、福知山市夜久野町へ鹿狩りツアーに向かいました。Googleマップによると移動に要する時間が40分強でしたのでたかをくくっていると、越える山が雪で大変なことになっていたり通行止めで別のルートを通らざるをえなかったりと30分も遅刻する羽目になってしまいました。追い込み猟で二か所の獣道を上り下りし、四肢がちぎれるのではないかというぐらい疲労し、猟師風ジビエ料理を堪能して岐路に就きました。

 

今回の移住体験のお陰で、移住したいと考えていたところが「里山」から「丹波市」へと少し具体的になりました。美しい自然に触れながら安心して子どもと過ごせそうな環境も、すでにIターンで活動されている先輩がいるのも魅力です。この場を借りてお礼を申し上げると共に、締めくくりたいと思います。この度はありがとうございました。移住をお考えの方の参考になれば幸いです。